暗い霧の中にうごめく狂人達。
昨日私は朝5時に起きて外へランニングへ行っていた。
久しぶりの早朝ランニングである。
外は朝なのに夜だった。真っ暗で、その日は霧がひどく視界が悪かった。
こんな暗闇かつ濃霧で視界の悪い中走ってるバカなんて、おそらく私1人くらいだろうと思った。
しばらく車一台と通らない道沿いを走り、ある広場に出ると、真っ暗闇の霧の中にボヤっと人影らしきものが見えた。
10人くらいいるらしいのだが、真っ黒の縦長のフォルムにしか見えないので、それが人なのか木々なのかすら分からなかった。
皆無言でその場に立ちユラユラ揺れているらしかった。
本当に木々なんじゃないかと思ったのだが、近づいてよく見ると人間だった。
静かな暗闇の濃霧の中、集団の老人たちがひっそりとラジオ体操をしていたのだ。
ゾッとした。
こんな真っ暗闇な中、灯り一つ付けずによくやるなぁ。
結局、その集団老人以外にも5〜6人の単体老人とすれ違った。
老人は早起きなのだ。
私のような若者とは1人もすれ違わなかった。
ランニングを終え、家に帰って朝飯を食べると、あまりの疲労でその後何にもする気になれなかった。
結局、二度寝で爆睡をかました後、最近全く見る気の起きなかったヘンタイ動画を3時間もぶっ続けて貪り見ていた。
どうやら私は早朝ランニングをするとダメ人間になってしまうようだということがわかった。
この時期の早朝は日光が一切照っていないので、日光を思うように浴びられなかったということも関係している気がする。
5時起きは習慣にするが、当分ランニングは辞めておいて、普通に読書でもすることにしようと思う。
それにしても、あの暗い霧の中でうごめく老人たちは恐怖であった。
あの異様な光景が脳裏に焼き付いて、昨日の夜はグッスリと眠ることが出来なかったのである。