死人の横で寿司食った
葬式へ行ってきた。
親戚の爺だったのだが、あまり記憶がないため、何とも思わなかった。
参拝者に一礼して、死体に一礼して、謎の粉を摘み、煙が出ている物体にふりかけた。
なんだこの謎の行動は。
皆と同じ様に無心で同じことをしている自分の様に笑けてきて、俺は必死で笑いを堪えた。
終始ハゲ坊主が謎の呪文を唱えていた。
最後に爺の子供にあたる人間が、用意された文章を見ながら、爺の最後と参拝者への感謝を告げて式は終わった。
その後は食事が用意されてある部屋で、寿司や冷めたオードブルを食べた。正直あまり美味しくなかった。
葬式って一体なんなんだろう。
意味のあるものなのだろうか?
死んだ人間のために会場を用意し、式典を開き、関係者を呼び出し、メシを食う。
よくわからない。
せめて、死んだ人間を本気で悲しんであげられる人間しか式典には行くべきではないのかもしれない。
そんなことを思う1日であった。