俺は猫なのかもしれない。
猫といっても野生猫ではなく、飼い猫。
寝たいときに昼寝をして、自由気ままに暇つぶしをして遊び、朝昼晩と主人がエサを用意してくれる。
ほかの家ではそうはいかないだろう。
本来、親猫は子猫にエサの取り方を教えて、ある時期を境に家を追い出すからだ。
つまりは自立させて、野生猫という人生を歩ませる。
飼い猫の唯一の欠点は、主人が死んでしまうと生きていけないというところにある。
この欠点をどうにかしてしまえば、飼い猫は最強だ。
方法はいくらでもあるだろう。
たとえば、自らの魅力を最大限に発揮し、別の主人を見つけるのも一つの手。
その場合、できるだけお金に余裕があり、寂しそうな人を探すといいだろう。
飼い猫が主人に提供できるものは癒しだけだが、より多くの提供できる技能を身につけていれば、それだけ主人も早く見つかるし、可愛がられるだろう。
主人を退屈させないための多くの知識だとか、時折見せるおバカさというユーモアだとか、主人だけに注ぐ愛情表現だとか、主人の労力をサポートしお手伝いできる賢さだとか…といった具合に、主人に提供できる技能なんて考えればいくらでもある。
こういった技能を多く持ち、最大限活かせるようになれば、飼い猫は食うに困らないんじゃないかと思う。
現代社会で飼い猫として上手くやってるなーと思うのは、ユーチューバー。
彼らは自らの魅力を最大限に発揮して、世界中に多くの主人を囲っている。
自らの魅力を伸ばして、世界に発信するだけ。
これさえできれば、今の時代、結構簡単に飼い猫としてやってけるのかもしれない。