私は神になる人間だ。
自分の興味の対象となるもの以外は、全てが不必要であり、それがノイズとなって私の時間を奪い取る。
理解しにくい本を読んでいる時は、ノイズがより一層大きく聞こえてきて、憎たらしい程に私の邪魔をする。
ノイズの来ない場所は、自分の部屋、あの狭い狭い自分の部屋だけであり、それ以外の世界でノイズの来ない場所なんてものは、中々見つかるはずもない。
ノイズを気にしなければいいのだが、私には不可能らしい。
何も考えず、バカになって人生歩めたなら、どんなに生きやすいことだろう。
他人を自分と同じ生き物だと思えたなら、どんなに生きやすいことだろう。
いっそのこと、他人を完全な別の生き物だと認識できれば楽になるのだろうが、見た目や行動があまりに似すぎているため、その願望は叶わない。
バカにもなれず、かといって、神にもなれない中途半端な自分が、世界で一番愚かに思えてくる。
現実逃避をしても仕方がないので、私は今日も、この狭い狭いノイズの来ない空間で、神になる為の方法を考えている。
考えているだけで終わるのか、考えを実行して神になるのか。
どちらを選ぶのかは、自分が決めることだ。
バカにも神にもなれない人間に未来など無い。