複雑さは心地良く生きる術。
流行りの曲を聴くと、強烈に興奮する部分があって、それが気持ち良くって、短いスパンで何回も何回も聴いてしまう。
そしてめちゃくちゃハマって3日くらい経つと、どうしようもなく飽き飽きして、曲の導入部分を聴いただけで「もういいや」となって、下手したらもう一生聴かなくなることだってある。
あれだけハマっておいて、結果、もう一生耳にしたくないというほどにまで嫌ってしまう。
一方、クラシックやジャズなどは何回聴いても飽きることがない。
この違いはなにか?
それは複雑さではないだろうか。
曲は単純であれば単純であるほど、すぐに理解し記憶することができる。
ヒットする曲というのは、覚えやすい単調なメロディーやリズムで構成されているため、スッと頭に入ってきやすいのだ。
逆に言えば、簡単に理解できてしまうからこそ、すぐ飽きてしまうということにもなる。
ヒット曲は何回か聴くと、完璧なまでに脳内再生できてしまったりする。それだけ単調で覚えやすい曲だという、何よりの証拠だ。
人は、単調な物事にはすぐ飛びつき、すぐ飽きてしまう。
そういうことなのだろう。
長い目で何かを楽しみたいならば、より複雑な物事を、継続してやってみればいいのではないか。
多くの単調なものを試した結果、飽きて絶望するだけなら、一つの複雑なことに挑戦し、ゆっくりと理解しようとする方が人生は楽しいのではないだろうか。